インビザラインのデメリットとは~矯正歯科医が教える7つのデメリット

大人気のインビザライン!でも、注意しないといけないことが実は沢山あるんです。

1 治せるものが限られる

インビザラインのマウスピースは歯に乗っかっている帽子のようなものです。骨の中に埋まっている長い歯の根っこ(歯根)を動かすことは困難です。歯を長い距離動かすと歯が倒れてしまいます(根っこがついてきません)。そのため基本的に歯の抜歯を伴う矯正治療には対応できません。また、丸い歯のねじれを直すこともほとんどうまくいきません。つるんと、すべってしまいます。

2 担当歯科医師がワイヤー矯正を行う技術が無いことが多い

これはインビザラインという製品の問題ではありませんが、インビザラインを行う医院のほとんどの歯科医師はワイヤー矯正を行うことができない場合が多いです。抜歯して歯を動かす場合や、丸い歯の捻じれを直す場合は、その部分だけでもワイヤー矯正を併用しないと綺麗に直りません。

3 歯と歯の間をたくさん削られてしまうことがある

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奥歯の歯と歯の間まで削ってしまうと、食べ物がつまりやすくなってしまいます。多くの歯科医師は前歯6本の間を0.3mmずつ削るくらいしか行いません。ですがワイヤー矯正ができないインビザライン歯科医師の場合は、抜歯するとインビザラインで対応ができなくなるので、奥歯と奥歯の間も沢山削ってスペースを作ろうとすることが多いです。

4 奥歯が当たらなくなりやすい

インビザラインの代表的な副作用です。奥歯と奥歯の間にマウスピースをはさむので、噛む力が矯正力となってしまい、もともと噛んでいた奥歯が当たりにくくなることがあります。日中に歯を嚙みしめる癖のある方や、歯ぎしりをする方の場合は影響が出やすいです。
この状態はインビザライン単独でのリカバリーが難しくなることが多いです。部分的にワイヤー矯正を行い、顎間ゴムなどを併用して治療に当たることが必要になります。ワイヤー矯正ができない一般開業医での対応は難しく、矯正専門医院でインビザライン治療を受ける最大のメリットはこの点にあります。
また、マウスピース矯正は上の歯と下の歯の間にマウスピースが介在するので、ワイヤー矯正ほどの噛み合わせの細かな調整は不可能です。ただ、患者様ご自身が咬みにくいと思われるほど噛み合わせが悪くなることは少なく、ワイヤーのリカバリー矯正を行えば問題ない程度には回復できることが多いです。

5 インビザラインの性能はどの医院でも同じ

インビザラインは同じ工場で作られるので、医院ごとに性能の差はありません。また届いたものを歯科衛生士が配るだけなので歯科医師によって差が生じることもありません。インビザライン治療の成否は治療計画にあるから・・という意見もありますが、治療計画立案の難易度は高くありません。圧倒的に重要なことはインビザラインの治療計画立案能力ではなく、インビザラインの性能で対処できない状況のときに、ワイヤー矯正でリカバリーができる技術があるかどうかです。

6 長時間使わないといけない

インビザラインでは1日22時間以上の装着が推奨されています。臨床的には通常、20時間程度の使用で問題無いと考えられています。インビザラインのアライナーは1個につき歯を最大0.25mm程度動かすのですが、2時間~4時間程度アライナーを外していると元に戻ってしまう可能性があります。
またインビザラインのアライナーを入れたまま食事をすることはできません。食事のたびに外さないといけないので、人前でよく会食をされる女性の場合は、人前でいちいちマウスピースを付けはずしできないという理由でインビザラインを敬遠される方もおられます。またしょっちゅう味見をする仕事をしている方(パティシエさんなど)も注意が必要です。

7 ワイヤー矯正より時間がかかることが多い

一般的に、ワイヤー矯正のほうが時間が短く終了する傾向があります。インビザラインの場合はアライナーから歯がはみ出せないので、予定していた以上の動きは起きません。またインビザラインは歯科医師が調整できないので、何か修正しようとするといちいちスキャンを行い、アライナーが製造されて海外から送られてくるのを待たないといけません。歯の動きはどんな矯正方法でも差はありませんが、インビザラインは小回りが利かないぶん、時間がかかりやすいと言えます。

おわりに

インビザラインは正しく使えばメリットの大きい治療法です。ですが、ネット上での情報はインビザラインを勧めたい企業とクリニックからの話ばかりで、コマーシャルベースに偏っています。
本来、抜歯の矯正で行うべき矯正をインビザラインで無理に行って失敗した患者様、インビザラインで奥歯と奥歯が当たらなくなったまま終了とされてしまった患者様のリカバリー治療を行った経験のある矯正専門医院は少なくないと思います。
インビザラインの適応症を間違えず、少なくともリカバリーのワイヤー矯正ができる歯科医院にて治療を受けることがお勧めです。

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